学会発表

「勤労者のキャリア・イメージに関する一研究」産業・組織心理学会第10回大会(早稲田大学)

 個人の行動に影響を与えるという観点でのイメージの重要性が、認知心理学など多くの分野で指摘されてきました。この様な意味付けは働く人の職務態度にも影響を与えるという点で、人的資源管理上も重要でしょう。そこで、本発表では、従業員の「キャリア」に対するイメージが属性などによってどのように異なるか、また「仕事」や「職場」に対するイメージとワーク・コミットメントとどのように異なるか、さらに、キャリア満足などのキャリア意識や転職意思などのキャリア変更行動の意思との関係がどのようになっているかを、民間企業の正社員を対象とした質問票調査によって分析しました。
 その結果、キャリアに対する親近性は時間の経過とともに増す可能性が示唆されたが、性別、学歴別の差異は認められませんでした。また、キャリアイメージは、職場イメージより仕事イメージの方に構造上近いことが明らかにされました。最後に、キャリアイメージはほぼすべてのキャリア意識及びキャリア変更行動の意思との相関関係が認められ、同時にキャリア変更行動の意思が高い程、キャリアイメージが悪いことが示されました。従業員のリテンション(定着)促進のためにはキャリアイメージが重要であることが示唆されました。
 働く人のもつイメージやそれと組織のマネジメントとの関係などの問題に興味がある方は、以下をお読み下さい。
 産業・組織心理学会第10回大会発表論文集, pp. 29-31

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