学会発表

「組織におけるキャリア・プラトー状態の従業員の検討」1995年度組織学会研究発表大会(桃山学院大学)

 近年、リストラなどによるポスト不足によって、組織における昇進の停滞を示すキャリア・プラトー現象が広がりを見せています。組織のピラミッド構造を前提とすれば、ほとんどの従業員は最終的にはプラトー状態を迎えることになります。そして、プラトー状態になっても個人の業績は必ずしも低下する訳ではないといった調査結果もみられています。つまり、キャリア・プラトー現象をネガティブな側面からのみとらえるのは適切ではないと考えられます。それでは、プラトー化した従業員(プラトー)とプラトー化していない従業員(ノン・プラトー)とはどの点が異なるのでしょうか。本発表では、民間企業に勤務する正社員を対象とした質問票調査の結果から、プラトーとノン・プラトーとで、職務・職場の状況要因やキャリア意識がどの様に異なるか、またプラトーとノン・プラトーとで、キャリア意識とキャリア上の決定・行動との関係がどのように異なるのか、最後にキャリア・プラトー現象は、主に担当している職務や、社内の部署への配属などにおける「プラトー現象」とどのように異なるかについて分析しました。その結果、プラトーの方が、ノン・プラトーより職場での自己実現の機会が多いことが多くのキャリア意識に寄与していました。つまり、昇進をあきらめたプラトーに対していかに自己実現の機会を提供するかはキャリア意識の向上という点で、ノン・プラトー以上に重要であるかがわかりました。その他いくつか興味深い結果がみられました。
 働く人のキャリア発達やそれに対する組織の援助の問題に関心がある方は、以下をお読み下さい。
 1995年度組織学会研究発表大会報告要旨,pp.44-47

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