学会発表

「勤労者のキャリア満足の検討-キャリア・ステージ分析を応用して」日本応用心理学会第59回大会(白梅学園短期大学)

 非正規社員や転職をする人々が増加し、現代は学業を終えて就職する人々が、全て一つの組織でその職業人生を終えたり、転勤と、より上位の管理職への昇進を繰り返す人生を目標とする時代ではなくなってきました。また、一つの組織を辞めても、その人の職業人生が終結するわけではなく、主婦の再就職の増加にみられるように、多くの人が職業人生を継続します。そのため、働く人は自らのキャリア意識によって、その職業人生が大きく左右される状況が生じています。本論文では、キャリア意識として、自分のこれまでのキャリアに対する満足感を示すキャリア満足を取り上げました。
 そして、民間企業の正社員に対する質問票調査によって、キャリア満足は、年齢など、異なった職業経歴段階(キャリア・ステージ)の指標でみた場合、違いがみられるかどうかを検討しました。その結果、現在の職位での在任期間を除き、年齢、職業従事期間、勤続期間が高い(長い)ほどキャリア満足は高いことが明らかになりました。時間的にみたキャリアの蓄積が全体として、満足感につながることが示されました。組織におけ中高年社員の意識についての同様と考えられます。働く人の意識やそれと組織のマネジメントとの関係などの問題に興味がある方は、以下をお読み下さい。
 日本応用心理学会第59回大会発表論文集, p.179 

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