働く人のキャリアとそれに関わる組織のマネジメントを研究しています。具体的には、①若手人材・優秀人材に長く定着し活躍してもらうため組織に何ができるか、②転職の一般化に伴い、働く人は、組織を渡り歩くことでいかにキャリアを形成していくか、③働く人が、いかに自分の雇用される能力を高めていけるか、それを組織が支援できるか、④働く人が、いかに自分の専門性を確立し向上できるか、それを組織が支援していくか等です。
わが国では、少子高齢化による採用難や転職の増加による人手不足が深刻化しています。人手不足への対応には、ロボットやITの活用促進、定年延長や外国人労働者の採用増だけでは不十分で、社員に長く勤続し活躍してもらうリテンション(定着)・マネジメントが欠かせません。本書は、人事労務担当者の方々が取り組むに当たっての基礎知識や実践的アプローチについて論じています。転勤の見直し、テレワーク、副業の解禁、人材公募制度、退職時面談、コミュニケーションの活性化等、新たな施策も取り上げています。
人手不足や雇用の流動化・多様化など現代の組織はさまざまな課題に直面しています。本書は、それらの解決において重要性を増している社員のマネジメントの問題を、専門家13名が18のテーマに分けて論じています。人的資本経営、タレントマネジメント、健康経営、従業員エンゲージメント、キャリア自律等、新しい課題や方針を網羅するとともに、リモートワーク、1on1ミーティング、ハラスメント対策等、具体的な施策も数多く取り上げています。