本書は、トップアスリートも、エンジニアも、看護師も、若者も、そしてあなたも陥る「キャリアの停滞」の原因から対策までメカニズムを解明します。近年、「キャリア」と名のつく本が、数多く出版されています。それらの本の多くでは、キャリアは、「キャリアアップ」とか「キャリア発達」という観点でとらえられています。しかし、多くの働く人々のキャリアは本当に「アップ」したり、「発達」し続けているのでしょうか?長期間停滞し、伸び悩み、場合によっては下降することもあるというのが実態ではないのでしょうか?最近、人事や教育に携わっている多くの方々の口から聞かれるのが、モチベーションの低下や成長実感のなさを訴える社員が増えているという声です。また、近年社員の昇進が全体的として停滞している企業が多くみられます。少子高齢化が進行している現代のわが国では、こうしたキャリアの停滞が多くの人々にみられるのです。
本書は、キャリアの停滞の現状やその個人差、キャリアの停滞は働く人にどのような影響をおよぼすのかについて論じます。加えて、社員のキャリアの停滞に対して企業などの組織はどのような対応をすべきなのかを考えていきます。また本書は、金融機関、病院、メーカー、スポーツ競技など様々な現場の実態に詳しい専門家が、現場の人々の声に基づいて執筆しています。そのため、現在働いている人々、就活中の学生の皆さん、再就職を考えている主婦の方々、部下と直接接し、悩みを聞かなければならない管理職や管理的立場の人々など、働くことにかかわるすべての人に読んでもらいたいと思っています。
→書評へ『日本労務学会誌』Vol.17 No.2 pp.56-59
→書評へ『戦略経営ジャーナル』Vol.5 No.1、pp.49-51
→【読書メモ】第1章 昇進と仕事におけるキャリアの停滞
→【読書メモ】第3章 キャリア・ドリフトという停滞
→【読書メモ】第4章 霧の中の希望とキャリアの停滞
→【読書メモ】第5章 中年期のキャリアの停滞と仕事の動機づけ
→「キャリアプラトーとは」特集はこちら
<目次>
まえがき
第1章 昇進と仕事におけるキャリアの停滞
第2章 キャリアにおける中心方向への移動の停滞
第3章 キャリア・ドリフトという停滞
第4章 霧の中の希望とキャリアの停滞
第5章 中年期のキャリアの停滞と仕事の動機づけ
第6章 組織フラット化との関係にみる新たなキャリア・プラトー現象の考え方
第7章 看護職のキャリアの停滞
第8章 技術者のキャリアの停滞
第9章 スポーツ選手のキャリアの停滞
あとがき 働く人のキャリアの停滞について何がわかってきたか