「管理者教育はどう攻める?」というテーマで日本能率協会マネジメントセンターから受けた取材の記録がホームページに掲載されました。
成果主義が広がる中、多くの管理者は、現在の職責で特に短期的な成果を挙げ続けなければなりません。さらに、減点主義人事等への対策から、失敗しないようにする術を身に着けてきているのではないでしょうか。つまり、新しいことへの挑戦やそれに伴う対立はできるだけ避けたいという心理です。しかし、旧来のやり方を貫いても、人材の多様化が進展するなか、部署内でも対立は起きます。特に、新しいことを始めればさらにその頻度や程度は増し、部署内、部署外を含む大きな対立も必ず起きるものです。そこで、対立を避けることにエネルギーを費やすのではなく、対立を乗り越えることで、大きな成果や新たな付加価値を生み出すことへのパラダイムシフトが求められます。例えば、対立によって、はじめて相手側の本音や状況のより一層の理解が進むことも多いといえます。そして、管理職は、個人としてのアサーション(自己主張)能力を鍛える、アサーショントレーニング等のなかで取り上げられてきた対立や葛藤という問題を、部署や組織全体の組織風土、組織文化の改革の観点からとらえていく必要があるといえます。