チェーン店組織の営業職において、上司の管理に対する満足が、上司の社会的勢力と営業職自身のモチベーションによってどのように異なるかを、技術職における予備調査の結果をふまえて検討しました。社会的勢力とは、影響の送り手が受け手に対して持つ潜在的な影響力の最大値を示す概念で、社会心理学で多用されてきました。
分析の結果、社会的勢力では、公式の職制上の上司だから従うという正当勢力と仕事における経験や知識があるから従うという専門勢力が、モチベーションでは、仕事に関心が低く、対人関係に関心が高いという対人モチベーションが上司の管理に対する満足に影響していました。このことから、公式的な上司・部下の関係に則った管理や上司が専門的な知識・情報等をもって行う管理が部下の満足を高める可能性が示されました。
学術論文