本講演では、エンゲージメントと仕事の停滞という二つの側面から、働く人の働きがいを論じてきました。現在、働き方改革について、多くの企業での取り組みが進んでいます。具体的には、長時間労働是正や、正規社員と非正規社員との格差是正(同一労働同一賃金等)等が中心となっているようです。しかし、これらすべてが目的とする労働生産性向上のためには、働きやすさにつながる働き方の改革だけでなく、仕事の中身を変えていく「働きがい」の維持・向上が欠かせません。そこで、本講演では、働きがいを二つに分け、働きがいを感じているという個人の状態を示す「エンゲージメント」と、働きがいを感じる仕事という仕事の側面を検討するため、「仕事の停滞(の打破)」について論じました。さらに、エンゲージメントを高め、仕事の停滞から脱却するための、社員の方々自身による様々な取り組み、上司や組織による権限委譲、人材公募制度、副業解禁等の施策について報告してきました。人的資源管理の専門家である多くの社会保険労務士の方々にお集まりいただき、講演後も名刺交換等、有意義な時間をもつことができました( 15:45 ~17:45 於 青学会館校友会A室)。
講演