「職員の定着を図るための人事管理のポイント」という4回シリーズのテーマで執筆した論稿が掲載されました。最終回4回目の今回は、「まとめ-今後に向けたリテンション・マネジメントの課題」です。社会福祉法人でも人材不足の深刻化がますます進んでいます。人材不足は職場の労働や職務遂行に大きなマイナスの影響を与えます。もともと福祉サービスは、人が人に直接提供するものであり、人材の質がサービスの質に密接に結びついており、構造的な労働力人口減少のなかで、優れた人材の定着(リテンション)は、ますます重要な問題になっていきます。本稿では前号に続き、リテンションのための個別の施策として、コミュニケーションの強化をヨコ、タテ、ナナメという3つの方向から取り上げました。さらに、長時間労働の削減をはじめとする働き方改革との連動性、リテンション・マネジメントが当初の目標通り、職員の退職減少に結びついたかどうかを検討するマネジメントの見直しの必要性、退職者の増加や連鎖退職による組織への打撃をいかに軽減するかその対策という3つの観点からまとめました。こうした問題にご関心のある方々に是非、お読み頂きたいと思います。
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