近年、リストラなどによるポスト不足によって、組織における昇進の停滞を示すキャリア・プラトー現象が広がりを見せています。組織のピラミッド構造を前提とすれば、ほとんどの従業員は最終的にはプラトー状態を迎えることになります。そして、プラトー状態になっても個人の業績は必ずしも低下する訳ではないといった調査結果もみられています。つまり、キャリア・プラトー現象をネガティブな側面からのみとらえるのは適切ではないと考えられます。それでは、プラトー化した従業員(プラトー)とプラトー化していない従業員(ノン・プラトー)とはどの点が異なるのでしょうか。本稿ではまずこの点を先行研究及び筆者が実施した質問票調査の結果から論じました。次に、個々の従業員をプラトー化の状況によって層別し、層ごとに望ましいと考えられる企業の人事管理施策をモデル化しました。
働く人のキャリア発達やそれに対する組織の援助の問題に関心がある方は、是非お読み下さい。
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