著書(共著・分担執筆)

『民間企業における高学歴者(大学卒・大学院修了)の採用・育成・活用』((財)雇用振興協会:現(一社)SK総合住宅サービス協会)

 「第5章 人的資源管理と業績との関係の総合的分析」(pp.195-208)、「第6章 企業の人的資源管理が正規従業員の職務態度に与える影響」(pp.209-220)、「第7章 企業の人的資源管理における正規従業員と非正規従業員の違い」(pp.221-238)、「第8章 非正規従業員における就業形態による属性や職務態度の違い」(pp.239-248)を執筆しました。
 本書は、(財)雇用振興協会の平成14・15年度調査研究事業における企業及び従業員に対する質問票調査の結果に基づくものです。
 第5章では、企業の人的資源管理が5年前と比較した企業の経常利益の増減にどのような影響を与えているかを分析しました。その結果、採用-5年前と比較して大卒者の採用を減らしていない、配置・昇進-非正規従業員から正規従業員への登用制度を実施・係長(主任)クラスへの昇進時期を5年前と比較して遅くしていない・課長クラスへの昇進時期を5年前と比較して早期化、能力開発-成長分野に人材を投入する際、対象者に対して業務に直結するような特別な研修を実施・実施している専門別研修の種類が少ない、労働条件-フレックスタイム制度を実施している企業の経常利益が増加していたなどが経常利益の増加に寄与していました。
 第6章の結果、社内起業家支援制度の導入が、正規従業員の転職意思の低さ、内在的な職務満足の高さ、専門性の高さ、自己のキャリア目標へのコミットメントの高さを促進していました。また、独立支援制度の導入が、評価・処遇の適切性、組織に対するコミットメントの高さ、将来の昇進可能性の高さを促進していました。
 第7章では、非正規従業員の職務の充実度が正規従業員より低いことなどが明らかにされました。
 第8章の結果、非正規従業員を就業形態別に分析すると、以下のような違いが明らかにされました。第1に、派遣労働者は実際に仕事をしている組織(派遣先)との関係が最も薄く、若年者の比率が高く担当職務の充実度は高いとはいえないことがわかりました。第2に、パートタイマーは派遣労働者と同様に職務の充実度が高くないにも関わらず、組織への依存度が高く、勤続年数は派遣と契約社員等の中間であり、組織帰属型非正規と位置づけられました。最後に、契約社員は担当職務の充実度がやや高く、所属組織との関係では勤続年数が比較的長いにも関わらず組織への残留希望はほとんどないという点で、組織自立型非正規と位置づけられました。
 組織の人的資源管理の組織業績や従業員への影響、正規・非正規という就業形態の違い、非正規従業員における就業形態の違いについて多くの知見が見出されました。組織の人事部の方々や労働、キャリアについて関心をお持ちの多くの方々に読んでいただきたいと思います。

 

 

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