工業社会から知識社会へと転換しつつある現代、組織は、社員の知識や専門性を重視する方向に転換してきました。その中で、働く人の専門性を高めていくための組織の役割が重要になってきました。本発表では、専門性を高めていくための組織のマネジメントを意味する専門性マネジメントが、わが国の組織で本当に成立するのか、そしてそれが働く人や組織に有効なのかということを、看護職のキャリア発達との関係から分析しました。その結果、働く人のキャリアの自律性を重視するようなキャリア開発は、看護職の専門性に対するコミットメントにプラスに作用しており、専門性マネジメントの成立が実証されました。また、そうしたキャリア開発は、専門性に対するコミットメントの向上を通してキャリア発達にプラスに影響し、専門性マネジメントの有効性も実証されました。
専門職に限らず、自分の専門性を高めたいと考えていらっしゃる方々、部下の専門性の向上に関わる上司、組織の教育訓練に携わっている方々など幅広い方々に以下をお読み頂ければと思います。
学会発表